2014年年頭にあたりまして、私事ながら、やはり大好きなジャズのお話をさせて頂こうと思います。
私は毎年大晦日から元旦にかけて必ずかける曲が1曲あります。それは「The World Is Waiting For Sunrise」(世界は日の出を待っている)です。それも、数あるレコードの中でもジョージ・ルイスの「オハイオ・ユニオン」と決まっています。これは1954年3月3日オハイオ州立大学の講堂での実況録音盤で、2枚組のレコードなのですが、「この一曲のためにどうしても購入したい」というコレクターも少なくないのではないかと思います。もちろん私もその中の一人でした。
この曲は、作曲者が不明なのですが、第一次世界大戦末期、ヨーロッパ戦線において前線の兵士たちの中で流行った曲といわれています。もうすぐ戦争が終わる!そして世界に平和がやってくる!・・・その想いが敵味方を問わず多くの兵士の心を揺さぶったことでしょう。
ただ一つだけ分からないのは、この曲がどうしてディキシーランド・ジャズの名曲になっているのかということです。先輩諸氏に聞いても「そういえばそうだなぁ。この曲がアメリカに渡ってたまたま当時のジャズメンが演奏したのでディキシーランド・ジャズの定番になったのではないかなぁ」とのこと。いい加減な答えですが、まぁいいでしょう(^^)
「オハイオ・ユニオン」のこの曲は、リーダーのG・ルイスはともかく、何と言ってもローレンス・マレロのバンジョー・ソロが最高です。ニューオリンズ特有のあの泥臭いバンジョ―・ソロ・・・いつ聴いても感動します。現在ではあんなソロができるプレーヤーはもういないだろうといわれています。
皆さん、一度お聴きになってみてはいかがでしょうか?CD屋さんに聞けば手に入ると思いますよ。ジャズにはまだまだ素敵なエピソードが沢山あります。また何か機会をみてお話ししましょう。
私は今年70歳になります。まだまだ発展途上の人間です。ジャズに仕事に、まだまだ頑張ります!皆さん、本年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
それでは今回はこの辺りで失礼します。
♪ジャズ上野